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【MVP受賞者インタビュー】
デザイナーが、自分の困りごとから仕組みをつくるまで

7月1日の全社会で発表された「2026年上半期 社内MVP」。今回は【チャレンジ施策・改善賞】を受賞したSalesPromotion課(以下、SP課)のS.Sさんにインタビューしました。社内チャットツールの投稿にスタンプを1つ押すだけでナレッジが自動で蓄積される仕組みをつくり、マニュアルへの転記時間を大幅に短縮した取り組みについて聞きました。

S.Sさん
S.Sさん| Creative Div. SP課
2025年8月入社。SP課のデザインチームリーダー。ECサイトに掲載する商品画像のデザインと撮影のディレクションを担当し、3名のデザイナーチームのマネジメントも行う。

こんにちは、KURUKURU Magazine編集部です。
7月1日の全社会で発表された「2026年上半期 社内MVP」。KURUKURU Magazineでは、受賞者の方へのインタビューを連載でお届けしています。
今回は、【チャレンジ施策・改善賞】を受賞したSP課のS.Sさんが登場。チャレンジ施策・改善賞の評価基準は「新たな挑戦や業務改善で、大きなインパクトを生み出したこと」。S.Sさんはプロダクト企画課のYさんとの2名での共同受賞で、社内チャットツールの投稿にスタンプを1つ押すだけで、社内のナレッジがドキュメント管理ツールに自動で蓄積されていく仕組みをつくり上げた取り組みが評価されました。
驚くのは、S.Sさんの職種がクリエイティブデザイナーだということ。エンジニアではない立場から、どうやってこの仕組みを立ち上げたのか。ぜひ最後までご覧ください。

ECの商品画像を、3人のチームでつくる

    Q.

    まずは自己紹介を兼ねて、普段のお仕事について教えてください。

    A.

    SP課で、ECサイトに掲載する商品画像のデザインと、撮影のディレクションをしています。入社は2025年の8月なので、ちょうど1年経ったところです。
    今は私を含めてデザイナー3人のチームで、リーダーとしてメンバーのマネジメントも担当しています。

デザインのルールはあった。でも「それ以外」が膨大だった

    Q.

    今回受賞した取り組みは、どんなきっかけで始まったんですか?

    A.

    デザインのフォーマットのルールのようなものは、もともと整備されていたんです。でも実務以外にも、めちゃくちゃ細かいルールが膨大にあって、それらを取りまとめたマニュアルは存在していませんでした。

    Q.

    「実務以外の細かいルール」というのは、具体的にはどんなものですか?

    A.

    たとえば撮影の手配の仕方ですね。SP課は、たぶんKURUKURUの中で一番、業務委託の方と関わりが多い部署だと思うんです。その方々とのご請求のフローだったり、案件ごとの独特のやりとりだったり。
    あとは「このタイミングまでには画像ができていないといけない」という進行フローの説明、制作物の入稿ルール、使っているツールの話……本当にとんでもない量があります。
    制作そのものに関わるファイル名やサイズのルールは、デザインツール上に全部まとまっていたので大丈夫だったんですけど、それ以外の、言ってしまえば"雑務"に近い部分ですね。

    Q.

    確かに、言われてみると多いですね。それだけあると、どこかに書いてあっても探せなさそうです。

    A.

    そうなんです。そういう細かいルールって、主に社内チャットツールに日々ポロポロと投稿されていくんですよ。それで後になって「あれ、何だったっけ?」となったときに、いちいち検索して追いに行くのに、めちゃくちゃ時間がかかっていました。
    そこで、「しおり」みたいな感じでスタンプを1つつけたら、どこかにその情報をまず集約してくれる仕組みを作れないかな、と考えたのがきっかけです。

スタンプを押すと、勝手に貯まっていく

    Q.

    実際に、どういう仕組みになっているんでしょうか。

    A.

    社内チャットツールに専用のスタンプを作ってあって、投稿にそれを押すと、その投稿の内容がドキュメント管理ツール側に飛ぶようになっています。今はSP課全体のチャンネルと、ちょっとしたコツを共有するチャンネルの2つで発動する設定にしてもらっています。

    Q.

    スタンプのアイコン、かわいいですね。

    A.

    これは私が作りました(笑)。

    Q.

    押すと、マニュアルに直接追加されるんですか?

    A.

    いえ、マニュアルに直接ではなくて、一旦そこに貯めておく「データプール」のような場所を作っています。ナレッジやTipsが集まってくる場所ですね。そこにチェックボックスがあって、マニュアルに入れたものは「もう追加済みですよ」と分かるようにしてあります。
    これがまず第1フェーズという感じです。

    Q.

    まだフェーズがあるんですね(笑)。

    A.

    集まった情報を、そのままマニュアルにはできないんです。チャットの投稿って、あまりマニュアル向けのライティングになっていないので。そこを全部マニュアル風に書き直すところは、今は半分自動化しています。
    最初は見た目も本当に、とにかく一旦全部集約するだけという状態でした。そこからAIアシスタントに内容を整理させて、見た目もアップデートしていって、今の形になっています。あのデザインも、指示だけして10分くらいで整えてくれたので、正直、私は何もしていない感じです(笑)。

個人アカウントの無料プラン。そこに、他部署から声がかかった

    Q.

    Yさんとの共同受賞でしたが、どういう経緯で一緒に取り組むことになったんですか?

    A.

    最初のバージョンは、私が本当に見よう見まねで、AIアシスタントに壁打ちしながら作ったものだったんです。外部の自動連携サービスを使って情報を飛ばしていたんですが、それが無料プランでしか契約していなくて、実行できる回数に上限があって。しかも、私の個人アカウントで動かしてしまっていたんですよね。
    だから「今後、運用の担当者が変わったときにどうするんだろう」という懸念がずっとありました。

    Q.

    それをYさんが。

    A.

    そうなんです。Yさんはデザイナーの業務とはまったく接点のない部署の方なんですけど、「SP課でこういうことをやっているよ」という話が部長経由でYさんの耳に入って、「ぜひ取り入れたいです」と声をかけてくれて。
    しかもそのうえで、私が見よう見まねで作っていた部分を、追加のコストがかからない、もっと調整しやすいスクリプトの基盤に作り直してくれたんです。

    Q.

    声をかけてくれた側が、もっといいものにして返してくれた、と。

    A.

    そうですね。おかげで、誰が担当しても回る仕組みになりました。

一番大変だったのは、何万行もの情報の「分け方」

    Q.

    つくるうえで大変だったこと、工夫したことを教えてください。

    A.

    仕組みができてしまった後は、ほぼ自動でうまく回るんです。大変だったのは、その前段でした。
    最初に、めちゃくちゃ膨大な情報を整理しないといけなくて。社内チャットツールの投稿だけじゃなくて、チームで共有ドキュメントに書きためていたルールもあって、それが何千行、何万行みたいな量だったんです。
    それを全部インプットした状態で、「じゃあこのマニュアルをどういう分け方にしたら、みんなが一番探しやすいんだろう」と考えるところが、すごく大変でした。

    Q.

    最初の土台づくりですね。それは確かに難しそうです。

    A.

    AIにめちゃくちゃ手を貸してもらいながらではあるんですけど、初めのこの整理だけは、どうしても人力だったかなという感じです。

週2時間の転記が、月曜の15分に

    Q.

    仕組みを導入して、ご自身やチームの仕事はどう変わりましたか?

    A.

    まず、みんなすごく積極的にスタンプを押してくれるようになりました。集約してからは本当に活用してもらえていて、これは素直に楽です(笑)。
    これまでは、とにかく情報を拾いに行くのに時間がかかっていたので。SP課って、業務委託の方の管理シートや、撮影したモデルさんの契約期間の管理シートなど、表計算シートが何百個とあるんです。なので、そういうシートの索引としても使えるようになって、そこも結構活用してもらえているかなと思います。

    Q.

    最初は、マニュアルへの追加は手作業だったんですよね。

    A.

    はい。最初はチームのメンバーにお願いしていて、そこに工数がかかっていました。今はそこも半自動で追加できるようにしています。
    AIアシスタントとドキュメント管理ツールが連携できるので、さきほどの一覧で「追加予定」になっているところを見て、定期的に「こんなに増えましたけど、これはこう追加しますか?」「カテゴリーはどちらがいいですか?」と、向こうから質問形式で聞いてきてくれるんです。それに答えれば、あとは勝手にライティングして追加してくれる。
    なので、メンバーにお願いしていたマニュアル運用のリソースも、かなり削減できたかなと思っています。

    Q.

    数字で言うと、どのくらい変わりましたか?

    A.

    一人ひとりが情報を探しに行く時間は、正確に測るのは難しいんですけど、少なくとも10分の1くらいにはできているかなと思います。
    マニュアルへの転記のほうは、以前はアナログでやってもらっていて、仮に1週間に2時間くらいかけていたとしたら、今は月曜日にAIアシスタントを開いてポチポチと15分くらい。だいぶ短縮できました。

「読んどいてね」と渡せる状態が、まずほしかった

    Q.

    最近は、追加している情報も広がっているんですか?

    A.

    そうですね。最近はみんな結構AIを活用しているので、AIの使い方みたいなところも入れるようになりました。誰かが共有してくれたものを、こちらにも転記していく感じで運用しています。

    Q.

    次に入ってきた方も、まずここを見れば情報が入っている状態ですね。

    A.

    そうですね。……ただ正直、情報が多すぎて、「これ読んどいてね」と渡すには濃すぎるな、というのが正直なところでもあります(笑)。
    でも引き継ぎという意味では安心です。「一旦ここに全部入っているから」と言える状態にはなったので。
    あとは、どうしても古くなっていく情報をどう更新していくかは、今後の課題ですね。一旦は「現状のルールを取りまとめた何か」がほしかった、というところです。

デザインだけじゃない挑戦ができる場所

    Q.

    最後に、今後挑戦したいことを教えてください。

    A.

    KURUKURUのデザイナーとして、もちろんデザインでの挑戦もありつつ、仕組み自体を変えたり、新しいツールを取り入れてみたりという挑戦をしやすい環境ではすごくあると思っています。
    なので、デザイン業務で新しい取り組みをしてみたいという挑戦もありますし、それ以外に、業務の土台づくり——大げさに言うと「改革」みたいなところにも興味があります。

編集部より
「デザイナーだから」という枠を自分でつくらず、目の前の困りごとを仕組みから変えてしまう。S.Sさんのお話は、KURUKURUの「職種にかかわらず、挑戦すれば正面から評価される」文化そのものだと感じました。
KURUKURUでは、一緒に働く仲間を募集しています。デザイン・クリエイティブの仕事に興味を持った方は、ぜひ採用情報をご覧ください。

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